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マンションの修繕や清掃で割高な契約を結ばないよう新築時から規制する仕組みを、国が今秋にも設ける。管理組合の運営を外部に委ねる第三者管理を巡り、委託先の管理会社が関連会社に決め打ちして修繕を発注することを防ぐ。積立金の支払いが過度に上がるといった不利益が住民に及ばないようにする。
修繕や清掃はマンションの住民から選ばれた管理組合の理事会が複数の会社からの見積もりを比較して発注先を選定するのが一般的だ。住民の高齢化に加え、理事会の業務を敬遠する人が多くなったことで、近年は管理組合の役員を外部の業者に委ねる「第三者管理者方式」が増えている。
住民の負担軽減を目的とする一方で、管理会社が「身内」のグループ会社に修繕や清掃を発注するなどして管理費が割高になるケースが目立つようになってきた。放置すれば、将来の修繕や建て替えにあてる積立金にも影響しかねない。
国土交通省の外郭団体のマンション管理センターが新築マンションの管理規約や長期修繕計画を認定する際の要件を改める。規約に利益相反する取引を防ぐ規定を盛り込むことなどを求める。
認定を受けるかは任意だが、居住者の住宅ローン金利で優遇を受けられる。審査に落ちれば優遇を受けることは出来ない。国交省によると2022年度の分譲マンションおよそ11万戸のうち約半分が認定を取得した。
「日本経済新聞」より
ファミリー向け賃貸住宅は、建設コストを考えると連棟式や集合住宅形式が現実的だろう。賃貸住宅や分譲住宅で努力義務の省エネ性能表示をうまく活用し、暖かく快適で燃費の良い住宅を相場より少し高い家賃で満室にすることができれば、投資の回収年数にシビアなオーナーたちを納得させることができ、確実に仕事は増えるだろう。技術は既にできあがっているので、あとはビジネス的にどう成功させるかがカギとなる。
「北海道住宅新聞」より
東京大学や森林総合研究所が加わる国際研究チームは、地球全体の森林が吸収する炭素の量が30年前からほぼ変わっていないことを突き止めた。熱帯地方などで森林の破壊が進む一方で、植林や森林再生などの効果が出て、吸収量を維持した。
だが、将来は気候変動が招く山火事や干ばつが吸収量を押し下げる可能性がある。
1990年から30年間で森林が吸収した炭素は、同時期に化石燃料の使用で出た量の約半分に相当するという。
今後は森林が老いたり、森林破壊が進んだりして吸収量が減る。
森林破壊では土壌が蓄えていた二酸化炭素が大気中に出てくることなどによって、炭素の放出も招く。熱帯では吸収した分の3分の2に相当する大量の炭素が森林破壊で出ているとも分かった。寒冷地でも山火事などの気候変動の影響が強まると予測する。
研究チームは今後も森林の伐採制限や回復促進策、新たな土地管理の政策が必要になると指摘した。
森林総研の橋本昌司主任研究員は「欧州では森林保護で温暖化ガスを削減しながら木材を活用する『クライメートスマート』という概念が出ており、日本もあり方を考える必要がある」と話す。
「日本経済新聞」より